関係重視こそ日本的感受性

「実るほど頭が下がる稲穂かな」は、実ったと自覚した人の戒めの言葉です。一段も、二段も腰を低くしながらも毅然とした行動力が評価を高めるという精神面での二重構造が必要とされます。ですから欧米式の「私ならできる」とは言わなけても、格がものいう怖さがあります。


「微力ながら、皆様の力をお借りして」とは常套句であるが、欧米人に言わせれば、微力ならなるなとか、自信がないのかとなるでしょう。
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 しかし日本人には伝統的な美意識があり、論理的でないものであっても二極論で白黒つけることはしないものです。そうではなく、美的で全体の調和の中に組み込むことが上手なのは国民性でしょう。
 
 新しいものが入ってきても、それが支配することもなく、決定的な喧嘩までには至りません。大岡政談の三方一両損に拍手喝さいをする理由もこの辺にありそうです。
 
 何故、奉行(裁判官)が被告と原告の間に入って一両を負担するのか。結論を曖昧にしたとの評論も出そうですが、これをもって一件落着なのです。そしてお裁きが出た後の被告と原告との関係をおもんぱかっているのです。


by kappanochiro | 2019-09-09 08:40 | 仲間たち | Comments(0)  

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