技術の偏差値が高いほうが施術の成功率は高いか?イエスもあればノーもある。物事を成すのに、偏差値の高い人が必ずしも成功するとは限らず、それほど高くない人が成功する例はいくらでもある。開業したての頃の技量を思い出せば納得できるだろう。成功率と患者さんの満足度(受療の心理)はイコールではないし。
大リーグで活躍をした選手でも、日本野球で成功するには日本の野球に溶け込む努力が必要である。仕事をしている場所は日本なのだから、日本式のスタイルを理解することが大事で、野球とベースボールの差だとも表現される。
大リーグのプライドの高さが妙なエリート意識になって鼻につくといけない。治療家にも当てはまり、こういう意識は学会でも発表して、高い評価をしてもらえば良いのだ。患者さんに説明するのは「分かりやすさ」が大切だから、プライドは自分の胸にしまっておき、必要な時に出せばいいものだろう。
施術で重要なことは、特別なテクニックを用いることではなく、どの組織に対し、いかに技術を応用するかの明確な意図を気持ちの中に持つことだろう。施術の技術は伝統芸能の修行で叩き込まれる昔風の芸に近く、この意識を強く求められる類の技術だ。
技術は実用してこそ技術であって、頭では理解したつもりでも実際にやってみなければ実用性の度合いは判断できない。理屈ではなく、身体が思うたように動かなければ、実用にはほど遠いものであるのは解るであろう。エリートにも弱点はある。安心した?日本カイロ協会令和6年3月研究会レジュメ要旨
# by kappanochiro | 2024-03-27 08:51 | カイロプラクティック | Comments(0)