3、足部を機能的に区分すると(まとめ)

 足部を機能的の分けると、第1~3中足骨と第4~5中足骨のグループになる。あおり歩行で良く理解できるように、踵接地から第5指に体重移動し指のばね(反力)で第1指に移動させる。第1~3中足骨は比較的強固な構造を作り内側アーチの土踏まずを作る。私の推測だが、この部は距骨-脛骨間の関節面が担うではないか。これに対し第4~5中足骨は少し緩やかな構造を成す。この部は距骨‐腓骨間の関節面が関わると考える。

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 さらに、ここに立方骨が関節を形成し可動性が高く外側アーチに。第3~4中足骨間で急に構造が弱くなる(例:モートン病)のは、固定性の強い部と可動性を持つ部の関節特有の作用ではないか。胸腰椎移行部が例になる。


 歩行では全中足骨頭で接地するようにすると、中足骨が広がり自由度が高くなり、足趾の握力が増強する。この効果により下肢伸展が増し、バランス能力も高まると考える。未舗装のところや点字ブロックの上を歩くことで、脚の筋の特定の箇所に強い負担をかけることを避けながら様々な刺激を与える。

 スピードは上げなくても、この鍛錬により足底アーチの横軸にウエーブが入り、故障を減らすドーピング効果を得る。(一社)東京都療術師会品川支部2月研究会レジュメ要旨


# by kappanochiro | 2024-03-01 09:07 | カイロプラクティック | Comments(0)  

4月の予定表

下段の数字は終了時間です
急な変更もありますので
必ず予約をお願い致します
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# by kappanochiro | 2024-03-01 07:00 | 予定表 | Comments(0)  

足首の関節(昨日の続き)

関節のあそびは三次元的な動きを持つので複雑で多様な運動が可能になり、この動き方こそが足底アーチや脊柱彎曲の発達にとって有効な働きをもたらす要因になる。横軸の安定軸は主に回旋運動に機能し、骨と靭帯、筋群との複合された制御機構が機能する。距腿関節は背屈した時によく固定されるのは、距骨滑車は関節窩に左右から挟まれ安定するから。

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2、距腿関節(足関節)

①距腿関節(ラセン関節・上跳躍関節)

足関節で、①脛骨の下関節面と内果関節面と、腓骨の外果関節面が連続して関節窩をつくり、距骨上部の距骨滑車が骨頭となって形成。距骨は身体の全体重を足に伝え、一軸性の屈曲・伸展のみを許す。

②距骨下関節+距踵舟関節(車軸関節・下跳躍関節)

距骨下関節は下跳躍関節の後部を形成し、距踵舟関節は前部を構成する。この関節では車軸関節であり回旋運動を行う。回外は足の内側縁を上げること、回内は足の外側縁を上げる。

上跳躍関節は蝶番関節で、下跳躍関節は車軸関節だから、両跳躍関節が合わさると車軸蝶番関節の作用を持つことになる。次回に続く。

(一社)東京都療術師会品川支部2月研究会レジュメ要旨


# by kappanochiro | 2024-02-28 08:15 | カイロプラクティック | Comments(0)  

脊柱と足部構造の類似性

1、足の運動と脊椎の運動は類似している

足部には大小26個の骨が存在し、それぞれ隣接する骨間で関節を形成している。足根骨は大きいだけでなく、それぞれ骨の形も大きさもバラバラで、しかも各骨は複数の関節面を有し関節を形成する。この特有の構造が不整地でも直立二足歩行を可能にした。


足の運動と脊椎運動に共通する特徴には、①弾性による復元能力②強い動力学的な働きがあり、この特徴が組み合うことで、形態を変えながら安定性と抵抗の主要部として働いている。

この他にも、足や脊柱には常時負荷が加わっているにもかかわらず、①体重を十分に支える強さ②受けた衝撃の吸収 ③動作を起こすためのバネおよび持ち上げ作用、が行える柔軟性と弾力性を持ち合わす。

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不規則な関節線(碁盤の目のようになっておらず、リアス式の海岸線のようなもの)を巧みに利用した特徴のなかで、身体の発育、特に筋力の発達と筋肉の柔軟性によって、足アーチや脊柱の彎曲を形成する力を発揮する。


関節構造は靭帯などで強固に固定されていても、それは完全な固定を意味するものではなく、多少の歪みを受ける余裕を持つ構造から成る。この余裕は各関節が多少の滑り運動を許容する滑膜性関節で形成されていることにより、この許容範囲は靭帯の伸長率による。


滑膜性の各小関節の間には運動域内での「あそび」が起こり、このあそびによって、不整地による不規則運動に適応する調整運動が行われる。明日に続く。(一社)東京都療術師会品川支部2月研究会レジュメ要旨


# by kappanochiro | 2024-02-27 10:21 | カイロプラクティック | Comments(0)  

生得的な老化から病的な老化へと進む

健康から老いへ.重力に負けてくると、前傾姿勢になってきます。健康とは病気でないけではなく、身体的と精神的そして社会的にもうまく生活できることで、我国では「まめに働けること」の意味です。この概念はWHOの健康の定義にもあるように、健やかで身体の調子も良く気分も爽快であること、これは仏教の「身心一如」、身体と心が共に豆がころがるようなさまのことです。

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健康は本来自分で守るもので、その手助けとしていろいろな治療法や考え方があり、共通することは人体に有する自然治癒力をいかに上手に且つ最大限に発揮させるかにあるのでしょう。


また、これを常に最小の力で最大限に発揮させようとするには、個人の日常の努力が必要です。病気になる前段階で健康を考え、転ばぬ先の知恵が重要なのですが、このことは十分に解っていても、なかなか実践しないものです。


前屈みの姿勢は、重力に負けてきたことの現象です。しかし、生物学的老化は、おしなべて同時に起こるものではなく、先ずどこかの組織に現われて次第に別の組織へと進行するようにアンバランスに起こってくるのが特徴です。だから、人体を統合的に見て、組織の一つの機能の老化がスピードアップするとリスクが高まります。


# by kappanochiro | 2024-02-25 12:49 | 健康観 | Comments(0)