関節の機械受容器の作用(ルフィニ終末)

関節の機械受容器の作用(ルフィニ終末)_b0165362_8193429.jpg緩やかな関節の動きにはルフィニ終末が作動します。
この受容器は順応が遅いけれども疲労耐性が高く、反応は長時間続く性質をもち圧刺激の強度検出器の機能を果たします。

ルフィニ終末を作動させようとするなら緩やかな速度のアジャストを選択し、さらに深部に伝わるようにすると効果が増すでしょう。

カイロ手技というと「関節を動かす」というイメージしかもっていない人もいるようですが、関節が動く、動かないだけで効果を考えると、理屈が窮屈になるのは否めません。

腹痛の時に腹部に手を当てているだけで苦痛が楽になることがあります。骨は動いていませんし、動かそうとも思っていないでしょうが苦痛は楽になります。
皮膚の受容器から軽い圧刺激や温もりが中枢に入力されての効果であったと考えます。光線療法で足の裏に照射しても腹痛は軽くなりますよね。

関節を主とした深部の構造に刺激を伝えることで、「患部への直接的なストッレチ」の高い効果が考えられるという説があり、私はこの仮説が好きです。この説ならば、スラスト時のキャビテーションにこだわる必要もないと考えるからです。
中年以降の筋力強化は、ストレッチを優先したほうが安全であり効果的であるとも言われるようにストレッチは多様な効果を期待できるようです。

椎間関節包は多裂筋のような横突棘筋群と反射弓を作っており、関節は筋力を合成して大きさと方向性を変換するので、筋膜には捻れた力(らせん状)が常に加わっています。
こういう現象も改善できるかもしれません。

by kappanochiro | 2011-08-20 08:31 | カイロプラクティック | Comments(0)  

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